DeNA三浦大輔監督(50)が「超攻撃型オーダー」に組み替えて同一カード3連敗を阻止した。「2番オースティン」を28試合ぶりに復活し、3番に好調の佐野を据えた打線が1回からさく裂。巨人菅野から一挙4得点で3試合ぶりの白星につなげた。首位巨人とは1ゲーム差の3位とした。9連戦のラスト3連戦は、2位広島を本拠地・横浜で迎え撃つ。
「最高の攻撃ができました」。三浦監督もご満悦だった。「超攻撃型オーダー」が面白いようにつながった。1回、先頭梶原が左前の当たりに快足飛ばして二塁打。28試合ぶりに2番に入ったオースティンが右翼フェンス直撃の二塁打と2者連続の長打で無死二、三塁とチャンスを拡大した。3番は佐野。内野が前進ではなく、後ろを守っていたことで心を落ち着かせた。「オースティンが長打にしてくれた。『内野ゴロでもいいんだぞ』と。三振だけはしないように」。胸の高さほどの抜けたボール球直球に食らいつき、中前への先制打で2点を先取した。
宮崎の二塁打で再びチャンスを作り、山本の犠飛と桑原の適時打も飛び出し一挙4得点。東京ドームでは15年以来10連敗中だった巨人菅野の立ち上がりを攻めきった。三浦監督も「みんながつないで、つないで、いい攻撃ができたと思います」と喜んだ。
2番を誰にするか。直近1カ月は度会が定着したが、前カード中日戦は13打席無安打で今カードはスタメン落ち。再考を強いられた。直近2試合の1、2番は「梶原、関根」「桑原、梶原」で計15打数3安打と役割を果たせず連敗。3連敗を阻止すべく、オーダー変更に踏み切った。
三浦監督は試合前にオースティンに伝えた。「2番でも今までと意識を変えずにそのままでいいから」。誰がどの打順に入っても同じように伝える。「打撃スタイルを変えてまでやってくれとは絶対言わないし、変えられると逆に困りますしね」と各選手の持ち味を理解した上で、ベストなオーダーを探し求めてきた。
オースティンの“恐怖の2番化”に伴って空いた3番には佐野が収まった。7月に来て打率3割7分5厘、OPS・922と状態は上向き。試合前まで菅野との通算打率3割8分6厘と好相性で自然と3番にハマった。指揮官も「佐野の状態が上がってきたからこそ、今日みたいな打順が組めたと思います」。前半戦残り6試合で目標ラインは4勝以上。強力打線の破壊力で白星をぶんどっていく。
▼DeNA鶴岡オフェンスチーフコーチ(打線の組み替えに)「(佐野は)単純に菅野投手を苦手にしてないですし、現状で一番当てはまるスポットはそこかなと。最後は監督が決めてくれて、自然と佐野に3番を任せました」
初回にまさかの4失点。今季以は全登板で3失点内と安定感抜群だったが、初めていきなり崩れた。2回以降は4イニング無安打と立ち直っただけに「初回にあのようになってしまうと試合が決まってしまう」と悔やんだ。菅野の東京ドームでのDeNA戦黒星は15年8月13日以来9年ぶりだった。
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