【MLB】小笠原慎之介、メジャー昇格へ「26年が一番勝負の年」
米大リーグのナショナルズでの1年目を終えた小笠原慎之介投手(28)が30日、富山県高岡市のボールパーク高岡で野球教室を開催した。神奈川・東海大相模高時代に招待試合で来県して以来、ゆかりのある地で子どもたちとふれあった左腕は、野球人生の勝負と位置付ける来季に向けて英気を養った。
「僕にとって、大事な場所の一つです」。そう語る小笠原と富山がつながったのは2014年5月。招待試合で富山へ行った時だ。当時2年生だった左腕が大いに刺激を受けたのが、1学年上で富山商のエースだった現巨人の森田。「この人みたいになりたい」と刺激を受けた16歳は翌年夏の甲子園を制し、中日にドラフト1位で入団した。
プロ入り後も、シーズンオフに名物の寒ブリなどを味わいに訪れていた。県内だけでなく、名古屋でも富山出身の知人が増えた。今回は名古屋市内で富山料理を提供する「いけぜん」の店主で富山商OBの池田一徳さんらと野球教室を企画。富山市内の軟式チーム「神保スポーツ少年団」の3年生から6年生の計14人と約3時間、時間をともにした。「子どもたちの楽しそうな姿を見て、こっちがパワーをもらった」とうなずいた。
来季はメジャー40人枠から外れ、ナショナルズ傘下3Aのロチェスターから昇格を目指す。「自分の28年間で26年が一番勝負の年だと思う。子どもたちが『あの小笠原と野球をした』と言ってもらえるように」。思い出の地で抱いた決意を胸に進む。
