中日・金丸夢斗投手(22)が2年目の来季飛躍への手応えをつかんだ。6日に開幕した秋季教育リーグ「みやざきフェニックス・リーグ」のロッテ戦(都城)に先発。「割合的に大きく変えたい」と語っていたカーブを大胆に使い、5イニング1失点と好投した。
「試すことが大前提。楽しみです」と南国・宮崎での実戦を、来季に向けたチェックと位置づけていた金丸。同リーグの”開幕投手”を務めたマウンドでトライしたのは「(直球と)カーブ、スプリット縛りで投げました」とシーズン中は少なかったカーブを積極的に織り交ぜた投球だった。
宮崎入りの前は「シーズンが進むにつれ体が横振りになって、(カーブが)横に曲がる軌道になった」と語っていた。大きな落差から、米国で「ヨーヨーカーブ」とも評されるドジャース・山本のような軌道も思い描いていた。
初回から早速、「金丸カーブ」が威力を発揮する。1死二塁で迎えた宮崎は1ボール2ストライクと追い込んだ後、一度浮いてから外角低めに沈むきれいな軌道で空振り三振に仕留めた。
野選で1点を先制された直後の5回1死一塁では育成・勝又に対し、カウント2―2から「それまでの打者の反応も見ながら」と3度、首を振りカーブを選択。丁寧に低めに沈め、三振と盗塁死の併殺で締めくくった。
「いい高さから落とせました。自分の思っている通りに体ももっていくことができた」と手応えは十分。今後については「長いイニングを投げていくと、強弱もつけて緩急も大事になる。しっかり練習して、自信を持って投げられるようにという思いです」と継続して精度アップに取り組んでいく考えだ。
理想のカーブ習得へ「スピン量が多くて、上がって落ちてくるのが速く見えるようなパワーカーブ系。誰かに似せるよりは、自分のオリジナルの軌道ができたら」と意気込む。南国で濃密な時間を過ごす。