大野雄大「まさか今年、10勝できるとは。諦めずにやってきてよかった」
◇14日 阪神0―1中日(甲子園)
中日の大野雄大投手(36)が5年ぶりの2桁勝利に到達した。14日の阪神戦(甲子園)に先発。独走で優勝を決めた相手の強力打線を寄せ付けず、8イニング無失点で1―0の勝利に導いた。チームは連敗を3で止めた。
新たなスタイルを構築した背番号22が、どう猛な虎を押さえ込んだ。甲子園に響く阪神ファンの大声援にも、一切動じない。敵地のマウンドで仁王立ちしていたのは大野だった。
5月20日DeNA戦(横浜)以来の屋外球場での登板。序盤、球が荒れたものの、尻上がりに調子を上げていく。最終的には、セ界王者の虎打線に三塁を踏ませぬまま、8イニングを投げきり、4安打、無失点。5年ぶり、自身5度目の二桁勝利となる10勝(4敗)を手にした。
「二桁は特別。まさか今年、10勝できるとは思ってなかった。諦めずにやってきてよかった」。甲子園でも2020年9月30日以来、1810日ぶりの勝ち星。左翼の竜党の歓声に応え「好きな球場で二桁勝利を挙げられたことがうれしい」と表情をゆるませた。
時が経過しても竜投の柱であり続ける。2019年9月14日。左腕は本拠地・バンテリンドームナゴヤ(ナゴヤドーム)のマウンド上で跳びはねていた。阪神相手に史上81人目となるノーヒットノーランを達成。当時は150キロを超える直球とツーシーム、フォークが投球の軸だった。
あれから6年。今は直球にツーシーム、カットボールとスラーブをゾーン内に散らす。長年投球を支えたフォークは「投げ損じがあるので」とほぼ投げていない。相手を力でねじ伏せる投球からのモデルチェンジした。その上で「一つ一つの球の精度を維持できている」。曲がり球のブラッシュアップに加え、チェンジアップも投げ始めた。磨いた技を駆使する投球が好成績につながっている。
