Aクラスはもう、すぐそこだ。中日は30日のDeNA戦(横浜)に延長11回9―7で勝った。勝負を決めたのは、代打のブライト健太外野手(26)。11回1死満塁で走者一掃の3点適時二塁打を放った。お祭り男の千金打で3位DeNA、広島とのゲーム差はついに0・5差。クライマックス・シリーズ(CS)がくっきりと見えてきた。
2夜連続で最終盤まで試合が動く乱打戦。激闘にケリをつけたのは、1打席に懸ける男の一振り。「最高で~す!」。試合終了まで声をからした左翼のドラゴンズファンの声援に両手を挙げて応えたのは、殊勲者・ブライトだった。
5―5で迎えた延長11回、DeNA5番手・佐々木から3四死球で1死満塁とした場面で代打として打席へ。絶好のチャンスにも冷静に誘い球を見極め、フルカウント。「四球狙いでは、バットが出ない。いくしかない」と腹をくくる。外寄りの145キロシュートを振り抜くと、打球は右中間を真っ二つに切り裂いた。値千金の3点適時二塁打に二塁上で喜びを爆発させた。
代打の切り札となった背番号42。今季は51度起用され、44打数13安打で打率2割9分5厘、1本塁打、12打点。7四死球ももぎとり、何度も戦況を変えてきた。機会が少ない中でも殊勲打4度。抜群の集中力を見せている。
結果を生むのは、割り切りだという。出番は試合終盤がほとんど。代打の支度こそ試合序盤から始めるが、軽く体を温める程度で、バットはほぼ振らないのがブライト流。「直前に変な癖やイメージを持ちたくないんです」。この日も、試合が始まってから10スイング未満で打席へ向かった。
だからこそ、プレーボールがかかるまでが勝負。「試合前練習のバッティングでしっかりと形をつくります」。さらに技術を支えるフィジカル面の強化も欠かさない。連日、ウエートトレーニングをこなし、夏場を迎えてもシーズンインよりも1キロ増の94キロ。昨季まではこの時期に体重が5キロ以上落ちているのが、常だった。「今年はしっかりと体がつくれている。シーズン中に、飛距離が伸びている」とうなずく。
