外崎がまず強調したのは、どちらか一方の主張だけで結論を出すべきではないということだった。
「難しいですけど、どちらか一方の見解だけが記事になってしまうと、あることないこと出てきてしまうじゃないですか。自分も、いろいろSNSで記事を見ましたけど、一番なってほしくないのは、憶測で黒田コーチが責められること」
黒田コーチと日々、同じチームで戦うからこそ、その思いは強い。
「黒田コーチの気持ちは僕ら、ライオンズ側はみんな分かるわけじゃないですか。『あれで、なんで怒ってるの?』ってなっていますけど、それは怒るでしょうというのが普通の感情だと思う」
「その1球前ぐらいですか。(伊藤が)ジェスチャーをしていました」
外崎は右手のひらを下げたまま、ヒラヒラと動かす仕草を再現した。
「(意味を)知らなかったんですけど、“サインを出しているのか?”という意味合いらしいです」
西武ベンチからは、その伊藤のジェスチャーを受け、黒田コーチが反応。その後、黒田コーチがサインを出す際に伊藤が視線を向け、両者がにらみ合う形になったという。4回には左打者の源田壮亮が逆転2点適時打を放っており、騒動の場面でも左打者の蛭間が打席に立っていた。伊藤が正対する三塁側の黒田コーチに疑念を抱いた背景には、そうした状況もあったと考えられる。
「そういう疑念があるのなら、手続きとしては審判に言うのなら分かりますけど……」
疑念を解消するのであれば、しかるべき手順で確認すべきだったのではないか。外崎はそう考えている。さらに、球種伝達の有無について本当に確認するのであれば、映像を検証する方法もあると指摘した。
「本当に(サイン伝達を)解決させたいんだったら、左打者の映像を検証してみたらいいと思います。目線だって絶対に動くし、変なタイミングの動作が入ると思う。一番はバッターの目線を見ておけば、絶対に分かると思います」
